2年ぶりに学校に行った中3生。いきなり出された宿題の、過去完了形の和訳に精を出していました。彼曰く、コロナ休業で1単元4時間で終わらせるスピードで授業が行われている。来年の県立高校の入試を目指して、学校に行き始めました。彼の宿題の答えを見ていると、彼の第1志望校は余裕だと思われます。ただ、いつ壁にぶち当たるかはわかりません。壁にぶち当たった時は、「ヒーローズ」で休んで行きたいとのことです。当面は2週間に1回、「ヒーローズ」で骨休めをしたいそうです。
実は彼は「ヒーローズ」で無二の親友を得ました。おそらく彼のこれまでの人生で、巡り合ったことのない大切なかけがえのない友達を得たと思われます。と同時に、たまに行く学校の定期テストで得た数学88点という記録が彼に圧倒的に自信をつけました。心と現実で彼に自己肯定感が湧き出てきたのではないかと推察できます。「学校」というところは他者に勧められて行くものではありません。また、学校教育法で定められた「学校」に行くことが「いいこと」ということとも考えておりません。自分が「いいな」と感じた場所が一番の「学校」なのです。「学校」とは自分にとって家庭以外に必要な居場所。それが本当の「学校」ではないかと「ヒーローズ」は考えます。
「ヒーローズ」は学校に行くことがいいこと、「学校」に行かないことが悪いことなどというレベルの考えかたを捨象しています。「学校」は一つの選択肢。「学校」に行く生き方、「学校」に行かない生き方はその子の選択です。「学校」に行かないことはまだまだマイノリティですが、今、「学校」に居場所がないと訴える子どもたちが激増しています。現在の学校制度の限界が近づいています。明治以来面々と続いてきた日本の学校教育制度も老朽化してきています。明治の子どもと令和の子どもを一緒にはできませんね。「教育機会均等法」は当初はフリースクールも「学校」にする予定だったようです。もしそれを合法化したら、多くの児童生徒がフリースクールに転校していったり、そもそも現行の「学校」のシステムの混乱などが予想されるため、法律では「学校出席扱い」でとどめているようです。「学校」のなかで不登校などに対処しなさいということのようです。
改めて問われています。「学校」って、すべての子どもが必ず絶対に行かなければならないところなのですか?そもそも「学校」って何ですか?日本の子どもたちの憂いを身近に感じています。
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